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塗装・防水

防水の「トップコート」は塗り替えが必要?時期の目安と、自分で見られる傷み

防水
ななめ上から見たベランダの床と太陽の印。床の一部に青い四角を1つ塗ったイラスト

屋上やベランダの防水工事をしてから数年たつと、床の表面の色があせてきたり、ざらざらしてきたりすることがあります。防水層のいちばん上には、トップコートという保護の塗料が塗られていて、年数とともに傷んでいきます。

この記事では、トップコートの役割と、塗り替えの時期の目安、自分で見られる傷みのサイン、トップコートだけで済むときと防水層まで直すときの違いを、沖縄県や防水の業界団体の資料をもとに紹介します。

トップコートは防水層を守る表面の膜

日本防水材料協会の防水用語事典では、トップコート(保護仕上塗料)を、防水層のいちばん上に塗り、防水層を守ることと見た目を整えることを目的に使うものと説明しています。保護や仕上げの材料は、防水層の耐久性や、日差しや雨に対する強さ(耐候性)、すり減りにくさなどを高めるために使われます。

トップコートが塗られているのは、防水層が表に出ている屋上やベランダです。事典では、コンクリートなどでおおわずに、防水層が表面に出る防水を「露出防水」とよんでいます。ベランダなどに使われるFRP防水は、液状の樹脂にガラス繊維などを組み合わせた、強く継ぎ目のない防水層です。FRP防水材工業会は、FRP防水の主な材料の一つとして、保護仕上材(トップコート)を挙げています。

国土交通省の改修工事の仕様でも、ウレタンの塗膜防水は、防水層を塗り重ねたあとに、仕上げの塗料を塗る工程になっています。仕上げの塗料の種類や量は、防水材の製造所の仕様によることになっていて、下の防水層に合ったものを使います。

沖縄は日差しの強い地域です。気象庁の平年値(1991〜2020年)では、1日に受ける日射の量(全天日射量)の平均は、那覇が14.5MJ/㎡、東京が12.7MJ/㎡で、那覇のほうが多くなっています。毎日日差しを受ける屋上やベランダでは、表面のトップコートが防水層を守っています。

防水の断面の図。下から、コンクリートの下地、防水層、いちばん上にトップコートが重なっている
トップコートは、防水層のいちばん上の膜

塗り替えの時期の目安

トップコートの塗り替えの目安は、資料によって少し違います。

  • 沖縄県の手引書:防水層が表に出ている屋上は、5〜7年ごとにトップコートを塗り替え、12〜15年くらいで防水層の補修を検討する
  • 日本ウレタン建材工業会:保護の塗料は、傷み具合に応じて3〜5年ごとに塗り替えることを勧める

同じ工業会のQ&Aでは、標準的な例として国土交通省のX-1仕様(通気緩衝シートを張る絶縁工法)のウレタン防水を挙げ、5年ほどごとに保護の塗料を塗り直していると、15年ほど防水の性能を保てるとしています。どちらの資料も、トップコートをこまめに塗り替えることが、防水層を長持ちさせることにつながるという考え方です。

日当たりや、屋上・ベランダの使い方によっても、傷み方は変わります。年数だけで決めずに、表面の状態を見て考えましょう。沖縄県の手引書では、台風が過ぎたあとに、トップコートや防水層を傷つけないよう、やわらかい靴底の靴をはいて、目で見て確かめることが勧められています。

自分で見られる傷み

トップコートも塗料の膜です。日本ペイントは、塗膜の劣化の始まりとして、つやがなくなる、色があせるといった変化を挙げています。日本ウレタン建材工業会は、保護の塗料が薄くなっている、はがれている、ひび割れているといった異常に気づいたときは、施工した業者に連絡するよう呼びかけています。沖縄県の手引書も、トップコートの劣化に加えて、防水層の割れやふくらみ、水たまりを点検項目にしています。

トップコートの傷みのサインを5段に並べた図。1 色あせ・つやがない、2 薄くなる・すり減る、3 ひび割れ、4 はがれ、5 ふくらみ
自分で見られる5つのサイン
  1. 色あせ・つやがない:表面の色がぼけて、つやがなくなる
  2. 薄くなる・すり減る:表面の膜が薄くなり、すり減ってくる
  3. ひび割れ:表面に細かい割れが入る
  4. はがれ:表面の膜がめくれて、下の層が見える
  5. ふくらみ:床の一部が、泡のようにふくらむ

1と2は、トップコートの傷みのサインです。3〜5は、トップコートの下の防水層まで傷んでいることもあるため、早めに見てもらいましょう。

日ごろの使い方でも、傷み方は変わります。日本ウレタン建材工業会は、ゴム底の履物で歩くこと、重い物を引きずらないこと、いすやテーブルの脚をゴムなどで保護することを勧めています。溶剤やガソリンなどの薬品をこぼすと、防水層がやわらかくなり、ふくれやはがれの原因になります。植木鉢や物置を置くときは、ゴムマットを敷き、植木鉢は受け皿にのせます。たばこの吸い殻や花火は、防水層に穴があく原因になります。床を洗うときは、中性洗剤以外の洗剤は使わないようにします。

トップコートだけで済むとき・防水層まで直すとき

沖縄県の手引書では、トップコートの塗り替えと、防水層の補修を分けて目安を示しています。表面のトップコートだけが傷んでいて、防水層に割れやふくらみがなければ、トップコートの塗り替えで防水層を守ることができます。

一方、防水層の割れやふくらみが出ているとき、雨漏りがあるときは、防水層の補修や改修を考えます。国土交通省の改修工事の仕様でも、いまの防水層の表面が劣化し、ふくれや浮きが全体に広がっているときは、取り除かずに上から施工してよいかを協議することになっています。日本ウレタン建材工業会のQ&Aでは、5年ほどごとに保護の塗料を塗り直してきたX-1仕様のウレタン防水は、下地の湿気を逃がす機能(脱気)を前提にした工法で、ふくれや破断がない状態のはずなので、10〜15年目の改修のときも、いまの防水層を取り除かずに、ウレタン防水材を2〜3ミリメートル塗り重ねるだけで済むと説明しています。トップコートの手入れは、次の改修のしやすさにもつながります。ウレタン防水の工事の進め方は「ウレタン防水の工事はどう進む?」で紹介しています。

塗り替えるときは、汚れや傷んだ膜を落としてから塗ります。日本ペイントは、汚れや異物、劣化した塗膜を残したまま塗ると、十分にくっつかず、はがれの原因になると説明しています。ベランダの防水のしくみと手入れは「ベランダ・バルコニーの防水」で紹介しています。

トップコートの状態を相談する

トップコートは、防水層を守るいちばん外側の膜です。防水工事から5年前後たったら、一度表面の様子を見てみましょう。色あせやすり減りのうちに塗り替えると、防水層を長持ちさせることにつながります。ひび割れやはがれ、ふくらみがあるときは、防水層まで傷んでいないかを確かめてから直し方を決めます。

TRUSS の防水工事では、高圧洗浄と下地の補修、プライマー、防水層のあとに、紫外線から防水層を守るトップコートで仕上げます。防水層はそのままで、トップコートだけを塗り替える工事もお受けしています。工事の内容は防水工事のページ、これまでの工事は施工事例でご覧いただけます。屋上やベランダの表面が気になったら、写真を送るだけで担当者が状態をお返しする写真で無料診断をご利用ください。

よくある質問

防水の種類によりますが、10〜15年ごとが目安です。5〜7年ごとに表面のトップコートを塗り直すと、防水層が長持ちします。

参考にした情報

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