沖縄は、台風がよく近づく地域です。台風の前の少しの備えと、台風のあとの点検で、雨漏りや家の傷みを小さくできます。
この記事では、台風の前にしておきたいことと、台風のあとに確かめたい外壁・屋上・ベランダのポイントを、気象庁や沖縄県の資料をもとにまとめました。台風のあとに増える、突然の訪問の業者への注意も紹介します。
沖縄の台風シーズン
気象庁の平年値(1991〜2020年)では、沖縄地方に近づく台風は、1年に7.7個です。いちばん多いのは8月で、7月から10月にかけて多くなります。ここでいう「近づく(接近)」は、台風の中心が、沖縄県のいずれかの気象台などから300キロメートル以内に入ることです。沖縄気象台の資料では、2025年に沖縄県に近づいた台風は7個でした。気象庁によると、日本全体では、台風は1年に平均25個ほど発生し、12個ほどが日本に近づき、3個ほどが上陸しています。
沖縄県の資料でも、沖縄は梅雨の5・6月と、台風シーズンの8・9月に雨が多くなるとされています。台風の季節は、雨の季節でもあります。

気象庁によると、平均の風速が毎秒15〜20メートルになると、屋根瓦や屋根材がはがれるものがあり、毎秒20〜25メートルでは飛ぶものがあります。瞬間の風は、平均の風速の1.5倍ほどになることが多いとされています。
台風の前にしておきたいこと
気象庁と沖縄気象台は、大雨が降る前、風が強くなる前に、家の外の備えを済ませておくよう呼びかけています。

- 屋上の排水口(ドレン):落ち葉や砂、ごみを取り除きます。つまっていると、屋上に水がたまります
- ベランダの排水口:同じように掃除して、水はけをよくします
- 窓と雨戸:鍵をしっかりかけ、必要に応じて補強します。沖縄県の手引書では、雨戸やシャッター、防風スクリーン・ネットで窓ガラスを守る方法が紹介されています
- 飛ばされそうな物:鉢植えや物干しざおなどは、固定するか家の中にしまいます
- エアコンの室外機:沖縄県の手引書によると、台風による被害が多く、金具やワイヤーで固定すると防げます
- 側溝:掃除して水はけをよくしておきます
瓦の屋根の家は、瓦がずれていないかも気にかけておきます。沖縄県の手引書では、屋根瓦は台風の被害が出やすい部分で、割れた瓦が強風で飛ぶと、窓ガラスなどに当たる危険なものになるとしています。
窓ガラスに飛散防止のフィルムを貼ったり、カーテンを閉めたりすることも、沖縄気象台が勧める備えです。
※ 雨や風が強くなってからの外の作業は危険です。台風が近づいてから屋根や屋上に上ることは、絶対にやめてください。気象庁は、台風の接近中に屋根に上って転落した事故の例を紹介しています。
台風のあとに確かめたいこと
風と雨がおさまり、安全を確かめてから、家のまわりを見ます。沖縄県の手引書では、台風が過ぎたあとに、次の場所を目で見て確かめることが勧められています。
- 屋上:防水層の割れやふくらみ、水たまり、排水口のつまり
- ベランダ:床のひび割れ、破損、水たまり
- コンクリートの軒の裏・ベランダの下側:傷んでいるところがないか
- 窓・玄関:すき間、開け閉めのしにくさ、雨漏り
- 窓の枠:さび、雨漏り、シーリング(すき間を埋める材料)の傷み
- エアコンの室外機
屋上を歩くときは、防水層を傷つけないよう、やわらかい靴底の靴をはきます。傾きのある屋根は、屋根の形や材料によっては専門家による点検が望ましい、とされています。屋根に上らずに確かめる方法は「屋根に上らずに状態を確かめるには?」で紹介しています。
台風や強い風のあとは、建物に付いた塩分を水で洗い流すことも、手引書で勧められています。特に、窓やドアのまわりです。同じ手引書では、エアコンの室外機は、雨が塩分を洗い流すように、できるだけ雨の当たる場所に置くのが適しているとしています。
被害があったら、まず写真を残す
政府広報オンラインでは、家が被害を受けたときは、修理や片付けの前に、被害の様子を写真に撮っておくよう勧めています。写真は、罹災証明書(災害の被害を市町村が証明する書類)を取るときや、損害保険を請求するときに役立ちます。家の外は、なるべく4方向から撮ります。保険会社に連絡するまでの順番は「台風の被害の修理に火災保険は使える?」で紹介しています。

台風のあとの「突然の訪問」に注意
国民生活センターによると、災害のあとは、家の修理などを口実にしたトラブルが増える傾向があります。「台風で屋根瓦がずれ、見積もりのつもりで業者を呼んだら、ビニールシートをかけられて高額な料金を求められた」「火災保険で修理できる、という業者が突然来た」といった相談が寄せられています。
国民生活センターは、次のことを呼びかけています。
- 契約をせかされても、その場では決めない。できれば複数の業者から見積もりを取って比べる
- 保険のことは、加入している保険会社や保険代理店に相談する
- うその理由で保険金を請求しない
- 突然訪ねてきた業者に、安易に屋根などを点検させない
屋根工事の「点検商法」の相談は、2022年度に2,885件と、2018年度の923件から大きく増えています。契約した人の8割以上が60歳以上です。「今直さないと大変なことになる」と不安をあおって、契約をせかす手口も見られます。ご家族が一人暮らしの方は、台風のあとに声をかけてあげてください。
訪問販売で契約したときは、申し込みか契約の書面を受け取った日を含めて8日間、クーリング・オフ(契約の解除)ができます。住まいるダイヤルの説明では、たとえば11月10日に契約の書面を受け取ったときは、11月17日までに通知を出せば、契約を解除できます。困ったときは、消費者ホットライン「188」に相談できます。契約の前に見積書の内容を確かめたいときは、住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)の見積書のチェックのサービスもあります。その場で決めないためのコツは「訪問販売で塗装・屋根工事をすすめられたら?」で紹介しています。
気になるところを相談する
台風のあとに、外壁のひび割れや、屋上・ベランダの水たまりが気になったら、写真を送るだけで担当者が状態をお返しする写真で無料診断をご利用ください。屋上の防水の種類や傷み方は「屋上の防水にはどんな種類がある?」、外壁の劣化のサインは「沖縄の外壁、塗り替え時期はいつ?」、窓まわりの雨漏りは「窓まわりからの雨漏りはなぜ起きる?」で紹介しています。
防水工事の内容は防水工事のページで紹介しています。ご相談・現地調査・お見積りは無料です。お問い合わせからどうぞ。
よくある質問
まず、雨水が入っている場所と様子を写真に撮っておきます。雨漏りの原因は、屋上やベランダの防水、窓のまわり、外壁のひび割れなど、いくつも考えられます。現地調査で雨水の入り口を調べてから、必要な工事をご提案します。
沖縄に台風が多く近づくのは、7月から10月です。その前に、屋上の防水や外壁のひび割れ、排水口のつまりを点検しておくと安心です。塗装や防水の工事は雨の日にはできないため、工事をするなら、日程に余裕をもってご相談ください。
風と雨がおさまるまでは上らないでください。平らな屋上は、安全を確かめてから、やわらかい靴底の靴で目で見る程度にします。傾きのある屋根や、手すりのない屋上は、専門の業者に点検を頼んでください。
国民生活センターは、保険のことは、加入している保険会社や保険代理店に相談するよう呼びかけています。その場で契約せず、まずは確かめてください。
参考にした情報
- 台風の平年値(新しいタブで開きます)
- 沖縄地方への接近数(新しいタブで開きます)
- 風の強さと吹き方(新しいタブで開きます)
- 自分で行う災害への備え(新しいタブで開きます)
- 台風による災害の例(新しいタブで開きます)
- 沖縄本島地方の台風情報(新しいタブで開きます)
- 『風土に根ざした家づくり手引書』(令和4年度版)第2章・附録(新しいタブで開きます)
- 沖縄の住まいづくり(基本編)第1章(新しいタブで開きます)
- 台風の発生数と沖縄県への接近数(1951年〜2025年)(新しいタブで開きます)
- 大雨や台風に備えて(新しいタブで開きます)
- 悪質なリフォーム事業者の勧誘手口にご注意!(新しいタブで開きます)
- 住まいが被害を受けたとき 最初にすること(新しいタブで開きます)
- ご用心 災害に便乗した悪質商法(新しいタブで開きます)
- 屋根工事の点検商法のトラブルが増えています(新しいタブで開きます)
- クーリング・オフ(新しいタブで開きます)