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住まいの工夫

介護ベッドを置く部屋はどう選ぶ?
寝室の場所と広さ、ベッドを借りるしくみ

介護ベッドを使うことになったとき、まず迷うのが「どの部屋に置くか」です。いつもの寝室のままでいいのか、トイレに近い部屋に移るほうがいいのか。ベッドを置く広さは足りるのか。

この記事では、国土交通省の指針や沖縄県の手引書にある寝室の考え方と、介護ベッドを介護保険で借りるしくみ、ベッドに付ける手すりの扱いを紹介します。ご家族が、ケアマネジャーや福祉用具の事業者と相談するときの目安にしてください。

寝室は、トイレや浴室の近くに(国と沖縄県の考え方)

国土交通省の「高齢者が居住する住宅の設計に係る指針」では、高齢の方が主に使う寝室について、次のように示しています。

  • 基本レベル:トイレが、寝室と同じ階にある
  • 推奨レベル:玄関・トイレ・浴室・食事をする部屋、脱衣所と洗面所が、寝室と同じ階にある

同じ指針では、介助が必要な方の住まいを考えるときは、寝室とトイレを近くに置くことにも配慮するとしています。

家の間取りの図。寝室のすぐ近くにトイレと浴室があり、居間と玄関も同じ階にある
寝室は、トイレや浴室の近くに

沖縄県の『風土に根ざした家づくり手引書』でも、寝室の近くにトイレや浴室を置くか、将来、増改築できるような配置にすることを勧めています。国土交通省の「高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン」では、トイレや浴室、居間、台所と同じ階の部屋を寝室にする例や、トイレに近い部屋を寝室にする例が紹介されています。

寝室とトイレが別の階にある家では、トイレと同じ階の部屋を寝室にすることも考えてみましょう。

ベッドを置く広さと、まわりの空き

国の指針では、高齢の方が主に使う寝室の広さを、基本レベルで9平方メートル以上、推奨レベルで12平方メートル以上(どちらも壁の内側で測った広さ)としています。

2つの四角で寝室の広さの目安を表した図。基本レベルは9平方メートル以上、推奨レベルは12平方メートル以上
寝室の広さの目安(国の指針)

ベッドのほかに、次のような場所も考えておくと安心です。

  • 介助をする人が、ベッドの横に立てる場所
  • 車いすやポータブルトイレなど、福祉用具を置く場所
  • 夜にトイレへ行く道(通り道に物を置かない)

国の指針でも、介助が必要な方の住まいでは、介助に必要な広さや、福祉用具を使うための広さを確保することが示されています。

消費者庁の資料(令和2年)では、65歳以上の方が自宅で転んだ場所として「ベッド・布団」が多く挙がり、ベッドなどから移るときに転んだ例も多くなっています。ベッドのまわりは、動きやすく片付けておきましょう。

ベッドの置き方について、政府広報オンラインでは、ベッドを壁に面するように置いて、片側からの転落を防ぐ工夫を紹介しています。ベッドガード(柵)を使うときは、柵とベッドのすき間に首や体がはさまらないよう注意が必要です。

介護ベッドを借りるしくみ(特殊寝台の貸与)

介護保険では、介護ベッドを「特殊寝台」といい、借りられる福祉用具(福祉用具貸与)のひとつです。国の告示では、サイドレールが付いているか付けられるもので、背中や脚の部分の角度を変えられるか、床板の高さを無段階に変えられるものとしています。

  • 借りるときの自己負担は、費用の1〜3割です(介護サービス情報公表システム)
  • 要介護度ごとのひと月の限度の中で、ほかのサービスと組み合わせて借ります
  • マットレス・サイドレール・ベッド用手すり・テーブルなども、特殊寝台の付属品として借りられます(厚生労働省の通知)
  • 県の指定を受けた事業者から借ります。指定を受けていない事業者から借りたものは、支給の対象になりません(沖縄県介護保険広域連合の案内)

要支援1・2、要介護1の方は、原則として対象外

厚生労働省の資料では、要支援1・2と要介護1の方は、特殊寝台とその付属品を、原則として介護保険で借りられません。ただし、決められた状態に当てはまると判断された場合や、医師の意見などをもとに市町村が必要と確かめた場合は、例外として借りられることがあります。くわしくはケアマネジャーにご相談ください。借りられる福祉用具の種類は「介護保険で借りられる福祉用具は?」で紹介しています。

ベッドに付ける手すりと、寝室の工事

ベッドの横に付けて、起き上がりや立ち上がりを助ける手すりは、特殊寝台の付属品(貸し出し)の扱いです。住宅改修でベッドに手すりを付けられるかは、市町村で考え方が違います。

  • 宜野湾市の注意事項(令和7年3月):ベッドは住まいの一部ではないので、ベッドのフレームにねじで固定する手すりは住宅改修ではなく、福祉用具の貸し出しが適当
  • 沖縄市の資料(令和7年7月)のQ&A:例外として、ベッドに手すりを付ける必要があると判断される場合は、住宅改修の対象とする

寝室まわりの住宅改修(介護保険を使った住まいの工事)では、寝室の出入口の段差をなくす、開き戸を引き戸にかえる、寝室からトイレまでの廊下に手すりを付ける、畳の部屋を板の床やビニル系の床にかえる、といった工事が対象になります。夜にトイレへ行く道の工夫は「夜、寝室からトイレまで安心して歩くには?」をご覧ください。

※ 介護保険の住宅改修は、工事を始める前に、市町村への申請が必要です。窓口や書類は変わることがあります。お住まいの市町村の窓口か、ケアマネジャーに確かめてください。

外への出やすさと、知らせるしくみ

寝室を選ぶときは、外への出やすさや、困ったときに知らせる方法も考えておきましょう。

  • 沖縄県の手引書:寝室に、直接外へ出られる掃き出し窓を設ける。機器は大きなスイッチにし、ベッドの上でも使えるリモコン式にする。非常のときに知らせるブザーを付ける
  • 国の改修ガイドライン:寝室から居間などを通らずに、直接外へ出入りできる道をつくる
  • 国の指針(推奨レベル):寝室に、火災警報器と、知らせるための通報装置を付ける

部屋を決める前に、ケアマネジャーと福祉用具の事業者に相談する

寝室をどこにするかは、ご本人の気持ちも大切です。国の改修ガイドラインでも、高齢期の住まいや住まい方は、ご本人とご家族が、心身の状況や家族の状況などを考えて選ぶことが必要だとしています。どの部屋で過ごしたいか、ご本人とも話し合いましょう。

介護ベッドの大きさや、ベッドに付ける物は、福祉用具の事業者(福祉用具専門相談員)と相談して決めます。部屋を決める前に、ケアマネジャーと福祉用具の事業者に、寝室の候補の部屋を見てもらうと安心です。退院に合わせて準備するときは「退院が決まったら、家に戻る前に何をする?」もご覧ください。

かなさホームでは、介護福祉士と福祉住環境コーディネーターの資格を持つ担当が、寝室の出入口や廊下の手すり、段差、床の工事を一緒に考えます。ご相談・現地調査・お見積りは無料です。対応エリアは沖縄本島です(離島はご相談ください)。住宅改修で支給される額の目安は支給額チェックで確かめられます。ご相談はお問い合わせからどうぞ。

よくある質問

答え:要支援1・2と要介護1の方は、介護ベッド(特殊寝台)を、原則として介護保険で借りられません。ただし、決められた状態に当てはまると判断された場合などは、例外として借りられることがあります。ケアマネジャーにご相談ください。

参考にした情報

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