屋根は、日差しや雨を直接受けるため、外壁より早く傷みやすい場所です。それなのに、ふだんは目に入りにくく、傷んでいないか気になっても確かめにくい場所でもあります。「はしごをかけて、自分で見てみようか」と考える方もいるかもしれません。
この記事では、はしごや屋根からの転落事故の例と、屋根に上らずに地上や窓から見られる場所、専門の業者の点検で確かめること、「無料で屋根を点検します」という突然の訪問への注意を、国民生活センターや気象庁、沖縄県などの資料をもとにまとめました。
はしごや屋根からの転落は、大きなけがにつながる
国民生活センターには、医療機関から、脚立やはしごから転落した事故の情報が433件寄せられています(20歳以上の事故)。そのうち半数以上の236件が60〜70歳代でした。死亡事故が3件あり、約半数の206件は入院が必要なけがでした。頭のけがや脊髄(背骨の中の神経)の損傷、骨折など、重いけがの例もあります。事故の約8割は家の外で起きていて、とくに庭木の手入れ中の事故が目立ちます。年齢が上がるにつれて、頭や首、胴体にけがをする例が多くなるとされています。
国民生活センターは、転落によるけががきっかけで、介護が必要な状態になるおそれもあるとして、次のことを呼びかけています。
- 脚立やはしごを使わない方法を考える
- 一人きりで作業しない
- 無理のない計画を立て、作業中の「あと少し」をなくす
台風の前後は、とくに上らない
気象庁は、台風による災害の例として、平成16年の台風第18号を紹介しています。この台風で亡くなった方の多くは強い風によるもので、台風が近づいている中で屋根に上っていて飛ばされて転落したり、飛んできた瓦に当たったりするなど、外での作業中の被害が続きました。気象庁は、台風への備えを早めに済ませ、風が強いときは外に出ないことの大切さを伝えています。
※ 屋根に上らないと確かめられない所や、高い所の点検は危険をともないます。住まいるダイヤル(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)も、無理をせず、住宅の業者に相談するよう勧めています。
地上や窓から見られる場所
屋根に上らなくても、地上やベランダ、窓から見える範囲で、気づけることがあります。住まいるダイヤルは、住まい手が日ごろ確かめたい場所の例として、雨どい・屋根・外壁・ベランダ・窓のまわりを挙げています。屋根は「目で見える範囲で」確かめるとしています。

- 屋根の端:沖縄県の『風土に根ざした家づくり手引書』では、瓦などの屋根は、台風が過ぎたあとに、瓦などが壊れたり、なくなったり、めくれたり、がたついたりしていないかを目で見て確かめるとしています。屋根の傾きや材料によっては、専門家による点検が望ましいとも書かれています
- 雨どい:落ち葉や泥でつまっていないか
- 外壁の上のほう:ひび割れや、つなぎ目のシーリング(すき間を埋める材料)のはがれがないか
- ベランダ:床の大きなひび割れやはがれ、排水口のつまりがないか
窓や玄関ドアのまわりのシーリングに、はがれやひび割れがないかも、地上から確かめられます。
住まいるダイヤルは、雨が降っている日や翌日、台風や大雨のあとに、雨漏りが疑われる様子が出ていないか、家の外と中を確かめるとよいとしています。軒やベランダの床の裏側、室内の天井や壁に、水のしみがないかも見ておきましょう。
写真に撮っておくと役立つ
気になる所は、スマートフォンで写真に撮っておきましょう。あとで拡大して見られるほか、業者に相談するときに状態を伝えやすくなります。建物から少し離れて全体を1枚、気になる所を近くから1枚撮ります。明るい時間に撮ると、状態がよくわかります。
平らな屋上は、安全を確かめてから
沖縄に多い平らな屋上(陸屋根)は、階段で上がれる家もあります。沖縄県の手引書では、屋上の防水は台風のあとに目で見て確かめ、そのときはトップコートや防水層を傷つけないよう、やわらかい靴底の靴をはくこととしています。手すりのない屋上の端には近づかず、雨や風の強い日は上らないでください。
専門の業者の点検で確かめること
屋根の上の状態は、専門の業者に点検を頼むのが確実です。TRUSS の現地調査では、建物を訪問して、外壁・屋根・防水の状態を確かめます。屋根は、私たちが屋根の上やドローンで確かめ、写真でお見せします。お客様が屋根に上る必要はありません。

調べた結果をもとに、塗料や工事の内容をご提案し、お見積りをお出しします。お問い合わせから工事のあとまでの進み方は、工事の流れのページで紹介しています。
ドローンを屋外で飛ばすことには、国のルール(航空法)があります。国土交通省のページでは、飛ばしてはいけない空域や飛ばし方の決まり、機体の登録、許可・承認の手続きなどが案内されています。
「無料で屋根を点検します」という突然の訪問に注意
国民生活センターは、屋根は外から見えるのに、住む人からは見えにくく、工事が必要かどうかを自分で判断しにくいため、「点検商法」のねらいになりやすいと説明しています。点検商法とは、突然訪ねてきて点検をもちかけ、不安をあおって工事の契約をさせる手口です。
国民生活センターが紹介している、よくある勧誘の言葉には、次のようなものがあります。
- 「近くで工事をしている者です」「お宅の瓦がずれているのが見えましたよ」
- 「屋根が浮いているみたいですね。無料で点検してあげます」
- 「近所をドローンで撮影していたら、屋根が傷んでいるのが見えました」
- 「このままだと台風が来たら雨漏りしますよ」
業者が見せる写真や動画が、前もって用意されたものだったという例もあります。点検のあとに「この場で契約するなら特別に安くします」と契約をせかしたり、屋根の工事のあとに外壁や塗装の工事を次々にすすめたりする手口も紹介されています。国民生活センターは、突然訪ねてきた業者には、無料と言われても安易に点検させないこと、屋根の工事はすぐに契約せず、複数の業者から見積もりを取って比べることを勧めています。訪問販売で契約したときは、申し込みか契約の書面を受け取った日を含めて8日間は、クーリング・オフ(契約の解除)ができる場合があります。少しでも不安を感じたら、消費者ホットライン「188」で近くの消費生活センターに相談できます。相談は、家族やホームヘルパーなど、まわりの人からもできます。
訪問販売への対応は「訪問販売で塗装・屋根工事をすすめられたら?」でくわしく紹介しています。
屋根の写真を送って相談する
屋根の状態は、はしごで上らずに、地上や窓から見える範囲で確かめ、写真に残しておきましょう。屋根の上のことは、専門の業者に任せるのが安全です。
写真で無料診断では、スマートフォンで撮った写真を送るだけで、担当者が外壁・屋根・防水の状態をお返しします。屋根の塗装の内容は屋根塗装のページで紹介しています。屋根の種類ごとの手入れのちがいは「うちの屋根はどれ?」をご覧ください。ご相談・現地調査・お見積りは無料です。
よくある質問
現地調査のときに、私たちが屋根の上やドローンで確かめ、写真でお見せします。お客様が屋根に上る必要はありません。
沖縄に台風が多く近づくのは、7月から10月です。その前に、屋上の防水や外壁のひび割れ、排水口のつまりを点検しておくと安心です。塗装や防水の工事は雨の日にはできないため、工事をするなら、日程に余裕をもってご相談ください。台風が近づいてからは、屋根や屋上に上らないでください。
ドローンを屋外で飛ばすことには、国のルール(航空法)があり、飛ばしてはいけない空域や飛ばし方の決まりなどを国土交通省が案内しています。決まりは変わることがあるため、くわしくは国土交通省のページで確かめてください。