晴れているのに、天井や壁にしみが出る。窓の下が、朝にぬれている。こうしたしみは、雨漏りのこともあれば、結露(空気中の水蒸気が、冷えた面で水になること)のこともあります。
この記事では、結露のしくみと、湿気の多い沖縄で結露が起きやすい場面、雨漏りか結露かを考えるヒント、結露をへらす暮らしの工夫を、沖縄県の手引書や住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)の資料をもとに紹介します。
結露は、冷えた面に湿った空気がふれて起きる
沖縄県の『風土に根ざした家づくり手引書』では、材料の表面の温度が、そこにふれる空気の露点温度(空気が水蒸気をふくみきれなくなる温度)を下回ると、空気中の水蒸気が水滴になって表面に付く現象を、結露と説明しています。冷たい飲み物を入れたコップの表面の水滴や、冷房中の部屋の窓ガラスの外側のくもりも、結露です。

日本サッシ協会は、たとえば温度20℃・湿度60%の空気は、約12℃まで冷えると結露しはじめると説明しています。断熱サッシや複層ガラスを使っていても、室内と室外の温度差や湿度によっては、季節を問わず窓ガラスやアルミの部分に結露が出ることがあるとしています。
住まいの結露には、窓や壁、床、天井の表面にできる「表面結露」と、壁の中や床下、天井裏などにできる「内部結露」があります。手引書では、天井裏のコンクリートの下の面に水滴が付いた例や、結露によるカビの例として、キッチンの棚の側面、窓のまわりの壁紙の裏、天井裏が紹介されています。内部結露は、表からは見えにくい所で起きます。
沖縄の結露は夏にも起きる
寒い地域では、冬に室内で出た水蒸気が、冷えたガラスや壁の中で結露することが多くあります。沖縄県の手引書によると、湿度の高い沖縄では、外の空気にふくまれる水蒸気が多いため、外気による結露が起きて、湿気による傷みにつながる例が見られます。見かけは同じ結露でも、寒い地域と沖縄では対策がちがうとしています。

気象庁の平年値(1991〜2020年)では、那覇の平均湿度は1年で73%、いちばん高い6月は83%です。空気にふくまれる水蒸気の量(蒸気圧)は、7月は1月の2倍以上あります。
沖縄県の『沖縄の住まいづくり』では、コンクリートの家が多い沖縄は、コンクリートと気温の差が大きくなることがあり、結露が起きやすい環境だとしています。結露が起きる場面として、次の例を挙げています。
- 春先に風向きが北から南に変わり、暖かく湿った空気が、冬のあいだに冷えたコンクリートの壁や天井、床にふれたとき
- 夏の昼間に冷房で部屋のコンクリートが冷えたあと、夕方に窓を開けて、まだ高温多湿の外の空気が入ってきたとき
- 冬の雨の夜などに、窓を閉めきって鍋料理などをしたとき
- 屋上緑化などで屋根の遮熱を十分にした家で、夜に天井や壁の上のほうが冷えすぎて、室内の湿った空気がふれたとき
同じ資料では、結露はカビなどの原因になり、木の部分を腐らせたり、白蟻(しろあり)の被害を招いたりする原因にもなるとしています。
雨漏りか結露かを考えるヒント
住まいるダイヤルは、雨漏りと似たしみが、結露や、水まわり・エアコンなどの配管からの水もれで起きることがあるとしています。エアコンの排水のホースの詰まりや外れで、水がもれる例もあります。沖縄県の手引書も、湿気による傷みには、空気中の水蒸気だけでなく、雨漏りや配管からの水もれ、コンクリートや木材がふくむ水分が関わることもあるため、原因に合った対策をとることが大切だとしています。しみの原因は一つとはかぎりません。

- いつ出るか:住まいるダイヤルは、雨の日や雨の翌日、台風や大雨のあとに、家の外と中にしみがないかを見ることを勧めています。晴れの日や冷房を使う時期にも出るなら、結露のこともあります
- どこに出るか:住まいるダイヤルの資料(新築の木造の戸建て住宅の事例をもとにしたもの)では、窓の室内側の枠の下のほうのしみは窓ガラスの結露の可能性が高く、上のほうのしみは雨漏りの可能性が高いとしています。天井や壁のしみで、その裏側が屋外(外壁・屋上・ベランダ)のときも、雨漏りの可能性が高いとしています
- 何の近くか:水まわりやエアコンの近くなら、配管からの水もれも考えます
いつ、どこが、どのくらいぬれたかを、写真とメモで残しておくと、原因を調べるときの手がかりになります。住まいるダイヤルも、相談の前に、場所や様子、大雨のあとかどうかを整理しておくことを勧めています。
※ 結露か雨漏りかは、見た目だけでは決められないことがあります。住まいるダイヤルによると、雨漏りの原因を調べる散水試験(水をかけて、同じしみが出るかを確かめる方法)で原因が分からないときは、結露のこともあります。
結露をへらす暮らしの工夫と、建物でできること
沖縄県の手引書は、結露は自然の現象なので、完全に防ぐのはむずかしいとしたうえで、住む人は、暮らしの中で水蒸気をためこまないことや、冷やしすぎないことが大切だとしています。手引書にある暮らしの工夫の例です。
- 夏のエアコンの温度を、低くしすぎない
- 冷房の風を同じ場所に当て続けない(風向きを動かす設定や、扇風機をいっしょに使う)
- 外の湿度が高いときに、換気扇を回しすぎない(床下や天井裏に湿った外気が入りこむおそれがある)
- 料理中はレンジフードを回す。入浴後は浴室の換気扇を回す
- 部屋干しのときは、除湿機や換気扇で水蒸気を取り除く
- 晴れた日は、布団やソファを日光と風で乾かす(日が暮れる前に取りこむ)
建物の側では、手引書は、天井裏の換気や、給気口・エアコンの配管の穴・電気の配管のまわりのすき間をふさぐことを例に挙げています。『沖縄の住まいづくり』では、コンクリートの結露を完全に防ぐことはできないため、壁の中や床下で空気がよどまないようにし、結露しても乾くようにする工夫が必要だとしています。
外壁の塗り替えで結露がへるかどうかについて、日本ペイントは、透湿性(湿気を通す性質)のある塗料は、外壁の湿気を逃がしやすく、塗膜のふくれが起こりにくくなる一方で、室内の結露は外壁の断熱のつくりにも左右されるため、結露を防ぐ効果は期待しにくいとしています。
しみの原因を調べて相談する
しみが雨の日に関係するのか、晴れの日にも出るのか、窓や水まわりの近くなのかを見ておくと、原因を考える手がかりになります。結露なら暮らしの工夫で、雨漏りなら雨水の入り口を直すことで、と対策がちがいます。
TRUSS では、現地調査で雨水がどこから入っているかを調べ、屋上やベランダの防水、外壁のひび割れの補修など、原因に合った工事をご提案します。調べた結果、しみの原因が結露や配管からの水もれだったときも、ご相談に応じます。まずは、しみの写真を送るだけで担当者が状態をお返しする写真で無料診断をご利用ください。防水工事の内容は防水工事のページで紹介しています。
雨漏りに気づいたときに最初にすることは「雨漏りに気づいたら最初にすること」、雨水の入り口になりやすい所は「雨漏りの原因はどこ?」、湿気で外壁に出るよごれは「外壁の黒ずみ・緑のよごれはカビや藻?」で紹介しています。ご相談・現地調査・お見積りは無料です。お問い合わせからどうぞ。
よくある質問
雨漏りのこともありますが、結露や、水まわり・エアコンの配管からの水もれのこともあります。住まいるダイヤルも、雨漏りと似たしみが、結露や配管の水もれで起きることがあるとしています。いつ、どこがぬれたかを写真とメモで残し、原因を調べてから直すことをおすすめします。
日本ペイントによると、透湿性のある塗料は、外壁の湿気を逃がしやすく、塗膜のふくれが起こりにくくなります。ただし、室内の結露は外壁の断熱のつくりにも左右されるため、塗り替えで結露を防ぐ効果は期待しにくいとしています。
はい。現地調査で、雨水がどこから入っているかを調べます。原因が分かったうえで、必要な工事だけをご提案します。