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住まいの工夫

家の中で転ばないために、今日からできることは?
工事のいらない工夫

10月10日は「転倒予防の日」です。年を重ねると、家の中のちょっとした所で、つまずいたりすべったりしやすくなります。

この記事では、ご本人に向けて、家の中で転ばないために、工事をしなくても今日からできる工夫を紹介します。消費者庁と政府広報オンラインの資料をもとに、床の上の片付け、明かりとはき物、起き上がるときの注意をまとめました。

10月10日は転倒予防の日。転倒の約半分は自宅で

消費者庁の資料(令和2年10月)では、65歳以上の方が転んだ事故のうち、およそ半分(48%)が自宅で起きていました。住み慣れた家でも、転ぶことは少なくありません。

けがをした方の8割以上が、通院や入院が必要になっていました。骨折した場合は、76%が入院が必要でした。政府広報オンラインでも、介護が必要になった主な原因として、骨折・転倒が13.9%を占めると紹介しています(厚生労働省の令和4年の調査)。

転んだときの様子では、「すべる」「つまずく」が多く、「ぐらつく」「ベッドなどから移るとき」「引っかかる」が続いていました。この記事で紹介する工夫は、こうした転び方を減らすためのものです。

床の上を片付ける(コード・敷物・物)

まずは、ふだん歩く通り道の床を見直します。消費者庁の資料では、電源コードに足を取られたり、カーペットやこたつ、座布団に引っかかったりして転ぶ事故が多いとしています。新聞紙や段ボールに乗ってすべった例もありました。

床の上で気をつける3つを並べた図。電源コードは通り道に置かない、敷物は下にすべり止め、床の物はなるべく置かない
床の上で気をつける3つ
  1. 電源コード:電気製品は、コードが通り道にこないように置きます。政府広報オンラインでは、コードは歩く道筋をさけて、壁にはわせるか、部屋の奥にまとめるよう勧めています
  2. 敷物:めくれやすいカーペットの下には、すべり止めを敷きます。玄関マットの下にも、すべり止めを敷きます。引っかかりやすいカーペットやこたつ布団は使わないことも勧められています
  3. 床の物:床には、なるべく物を置かないようにします

消費者庁の調査(令和5年3月)では、敷物(カーペット・玄関マット・キッチンマットなど)でけがをしたり、しそうになったりした経験が多く挙げられていました。一方で、「床に物を置かないようにしている」人は、全体の半分ほどでした。できる所から、少しずつ片付けてみてください。

同じ調査では、脚立や踏み台で、高い所から落ちた経験も多く挙げられています。よく使う物は、踏み台に乗らなくても届く高さに置くと安心です。

玄関と浴室でできること

政府広報オンラインでは、場所ごとに、工事をしなくてもできる工夫も紹介しています。

  • 玄関:靴をはいたり脱いだりするときのために、いすを置く。上がりかまち(玄関の段差)が高いときは、踏み台を置く
  • 浴室:いすに座って着替える。すべりにくい床にするか、すべり止めマットを敷く

消費者庁の資料でも、浴室や脱衣所には、すべり止めマットを敷くよう勧めています。ぬれた床や石けんの泡、浴槽や脱衣所への出入りなど、浴室は転びやすい場所だからです。

明かりと、はき物

足元を明るく

年を重ねると、暗い所で物が見えにくくなります。消費者庁の調査でも、「暗い場所では物が見づらくなった」と答えた方が4割ほどいました。

政府広報オンラインでは、廊下や階段は、足元がよく見えるよう照明を明るくするよう勧めています。消費者庁の資料でも、足元を照らすランプを増やす方法が紹介されています。国土交通省の「高齢者が居住する住宅の設計に係る指針」でも、家の中の照明は、安全のために必要な所に付けて、十分な明るさにすることが示されています。夜にトイレへ行くときに通る所は、特に気をつけたい場所です。消費者庁の調査では、すでにしている工夫として、寝るときに足元を照らす明かりを付けている、という声もありました。

明かりとはき物の工夫の図。足元の明かりで足元を照らす。はき物はすべりにくく、脱げにくいもの
明かりと、はき物

はき物を見直す

消費者庁の資料では、浴室以外の場所で、はいていたスリッパやサンダルですべって転ぶ例があるとしています。消費者庁の調査では、裏にすべり止めの付いたスリッパに買いかえた、という工夫も挙げられていました。スリッパやサンダル、靴下などは、脱げやすいもの、すべりやすいものはさけて、自分の体に合ったものを使います。政府広報オンラインでも、すべりやすい靴下やスリッパは使わないよう勧めています。

起き上がる・立ち上がるときに気をつけること

消費者庁の資料では、寝起きや夜間のトイレなどで、ベッドから起き上がるときや、体の向きを変えるときは、ゆっくり慎重にするよう呼びかけています。いすから立ち上がるときも同じです。ふらついたら、近くの安定した物にしっかりつかまります。消費者庁の調査では、「あわてずに行動する」「歩くときは足を上げるようにする」と心がけている方の声も紹介されています。

政府広報オンラインでは、ベッドの工夫として、ベッドを壁に付けて置き、片側から落ちないようにすること、低いベッドにすることなどを紹介しています。ベッドの柵を使うときは、柵やベッドとのすき間に首や体がはさまらないよう注意が必要です。

飲んでいる薬によって、立ちくらみやふらつきが出ることもあります。政府広報オンラインでは、薬の種類と量を、定期的に主治医と薬剤師に相談するよう勧めています。消費者庁は、自分に合った適度な運動を続けて、体の働きが落ちないようにすることも勧めています。どんな運動が合うかは、かかりつけの医師にご相談ください。

もし転んだときは、呼んでも反応がない、息をしていないなど、明らかにいつもと違うときは、すぐに119番に電話します。その場では異常がなくても、様子がいつもと違うときは、医師にみてもらいます(消費者庁の資料)。

それでも不安なところは、手すりや段差の工事を考える

転倒予防の日をきっかけに、ご家族と一緒に家の中を歩いて、つまずきそうな所やすべりそうな所を探してみてください。工夫をしても不安が残る所は、住まいの工事も考えます。消費者庁の資料では、段差のある所や階段、玄関には、手すりやすべり止めを付けるよう勧めています。

要支援・要介護の認定を受けている方は、介護保険の住宅改修(介護保険を使った住まいの工事)で、手すりの取付けや段差の解消、すべりにくい床への変更などができます。工事の前に、市町村への申請が必要です。まずはケアマネジャー(要支援の方は地域包括支援センター)に、困っている場所を伝えてください。

かなさホームでは、介護福祉士と福祉住環境コーディネーターの資格を持つ担当が、家の中を一緒に歩いて、転びやすい所を確かめます。現地調査とお見積りは無料です。介護保険でできる工事はできる工事で紹介しています。ご相談はお問い合わせからどうぞ。要介護認定の申請の流れは「要介護認定はどう申請する?」で紹介しています。

よくある質問

答え:まずは、ふだん歩く通り道からです。電源コードが通り道にこないようにし、床にはなるべく物を置かないようにします。めくれやすいカーペットや玄関マットの下には、すべり止めを敷きます。

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