要支援1・2でも住宅改修は使える?
地域包括支援センターへの相談のしかた
「要支援だと、住宅改修は使えないのでは」と思っている方もいます。でも、要支援1・2の方も、介護保険の住宅改修(介護保険を使った住まいの工事)を使えます。
この記事では、ご本人に向けて、要支援の方の住宅改修のしくみと、相談先の地域包括支援センターについて紹介します。宜野湾市・那覇市・浦添市・沖縄市・うるま市の案内も、あわせてまとめました。
要支援1・2の方も、住宅改修は20万円まで
厚生労働省の資料では、住宅改修で支給の対象になる工事費は、要支援・要介護の区分にかかわらず、一人20万円までです。要支援の方の住宅改修は「介護予防住宅改修」といいますが、使える額は要介護の方と同じです。
対象になる工事も、同じ6つです。
- 手すりの取付け
- 段差の解消
- すべりの防止や移動しやすくするための、床や通路の材料の変更
- 引き戸などへの扉の取替え
- 洋式便器などへの便器の取替え
- 1〜5にともなって必要になる工事

介護保険から支給されるのは、工事費の9割が基本です。所得によっては8割か7割になります。20万円は何回かに分けて使えます。たとえば、はじめに8万円の工事をすれば、残りの12万円分は、あとの工事で使えます。
お金の受け取り方は、いったん全額を払って、あとで支給分が戻る「償還払い」が基本です。市町村などに登録した事業者に頼むと、自己負担の分だけを払う「受領委任払い」を使える場合もあります。
要支援から要介護になっても、20万円の枠はそのまま引き継がれます。国の通知では、要支援と要介護の住宅改修は、同じ限度額でまとめて管理するとしています。ただし、はじめて住宅改修をしたときより「介護の必要の程度」が3段階以上重くなったとき(たとえば要支援1から要介護3)は、1回だけ、もう一度20万円まで使えます。引っ越したときも、新しい家でもう一度20万円まで使えます。
※ 住宅改修は、工事を始める前に市町村への申請が必要です。申請の前に工事を始めると、支給されないことがあります。
相談先は地域包括支援センター
要介護1〜5の方は、ケアマネジャー(介護支援専門員)に相談します。要支援1・2の方の相談先は、地域包括支援センターです。介護サービス情報公表システムの説明でも、要支援の方の介護予防のケアプランは、地域包括支援センターに相談するとしています。うるま市の案内では、要支援1・2の方の介護予防のケアプランは、地域包括支援センターで保健師などが中心になって作るとしています。

地域包括支援センターは、高齢の方の暮らしを支えるために、市町村が設置している相談の窓口です。厚生労働省の説明では、高齢の方の総合相談や、権利を守ること、介護予防に必要な援助などを行っています。介護保険のことだけでなく、暮らしの困りごとも相談できます。
認定を受ける前でも相談できます。介護サービス情報公表システムでは、まず市町村の窓口に相談すると、その多くは地域包括支援センターが受け、家族を含む相談者の具体的な相談に専門職が応じると説明しています。
市町村の地域包括支援センター
地域包括支援センターは、住んでいる地区ごとに担当が決まっています。那覇市の案内では、高齢の方の介護予防や介護保険・福祉に関するさまざまな相談に応じる「総合窓口」としています。市町村の案内の例です。
- 宜野湾市:日常生活圏域ごとに4か所(ふてんま・かいほう・ふれあい・ぎのわん)。地区ごとに担当が分かれていて、相談は無料
- 那覇市:地域ごとの担当のセンターを、一覧で案内
- 浦添市:まずは、住んでいる地域を担当する地域包括支援センターか、市役所の窓口で、どんなサービスを使うかを相談
- 沖縄市:65歳以上の方が新しく認定を申請するときは、申請の前に地域包括支援センターで手続きをする
- うるま市:日常生活圏域ごとに設置。高齢の方や家族、地域の方の「総合相談窓口」
北谷町・西原町・中城村・北中城村など、介護保険を沖縄県介護保険広域連合が運営している町村に住んでいる方は、町村の窓口(福祉課など)に問い合わせてください。
※ センターの名前や担当の地区は、変わることがあります。お住まいの市町村の窓口か、市町村のホームページで確かめてください。
理由書はだれが書く?
住宅改修の申請には、「住宅改修が必要な理由書」がいります。厚生労働省の資料では、理由書を作る人として、ケアマネジャー、地域包括支援センターの担当の職員、作業療法士、福祉住環境コーディネーター検定試験2級以上の資格を持つ方などを挙げています。
沖縄県介護保険広域連合の手引き(令和7年4月改正)に載っている厚生労働省のQ&Aでも、要支援の方の理由書を、地域包括支援センターの担当の職員が作ることができるとしています。国の通知では、ケアプランを作る担当者が理由書を作る費用を、利用者から別にもらうことはできないとしています。
ケアプランを作っていない場合の扱いは、市によって案内があります。那覇市の手引き(令和4年12月改定)では、ケアマネジャーがいないときは、理由書を作る資格を持つ住宅改修の事業所などに相談するとしています。沖縄市の案内(令和7年7月)でも、住宅改修だけなら、理由書を作れる資格を持つ人がいる事業所で対応できるとしています。沖縄市では、ケアプランを作る見込みがない場合に理由書を作れる人として、福祉住環境コーディネーター2級以上、作業療法士・理学療法士、看護師などを挙げています。
国の通知では、ケアプランを作っている担当者とは別の人が理由書を作るときは、担当者と十分に連絡を取り合うことが必要だとしています。
まず地域包括支援センターに電話してみる
住宅改修を考えたら、まず担当の地域包括支援センターに電話してみてください。ご本人だけでなく、ご家族からも相談できます。次のことをまとめておくと、話が進みやすくなります。
- 家の中で困っている場面(どこで、どんな動きのときか)
- 要支援の認定を受けているか(受けていれば、要支援1か2か)
- 家の持ち主(ご本人か、ご家族か、大家さんか)
かなさホームでは、介護福祉士と福祉住環境コーディネーターの資格を持つ担当が、体の状態や動き方をうかがいながら、手すりの場所などを一緒に考えます。申請に使う見積書・図面・工事の前の写真をご用意し、理由書づくりに必要な住まいの状況や工事の内容も、現地調査のあとにまとめてお伝えします。支給される額の目安は支給額チェックで確かめられます。ご相談はお問い合わせからどうぞ。認定の申請の流れは「要介護認定はどう申請する?」で紹介しています。
よくある質問
答え:市町村のホームページや窓口で、担当の地区を案内しています。たとえば宜野湾市では、日常生活圏域ごとに4か所のセンターがあり、住んでいる地区で担当が決まっています。
答え:少なくありません。要支援の方も、要介護の方と同じ6つの工事が対象で、支給の対象になる工事費も同じ20万円までです。
答え:区分が変わっただけでは、20万円の枠は増えません。はじめて住宅改修をしたときより、介護の必要の程度が3段階以上重くなったときは、1回だけ、もう一度20万円まで使えます。
答え:地域包括支援センターは、高齢の方の総合相談の窓口なので、認定の申請も含めて相談できます。かなさホームでも、申請の進め方からご案内しますので、お気軽にご相談ください。
参考にした情報
- 介護保険における住宅改修(新しいタブで開きます)
- 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費支給限度基準額(平成12年厚生省告示第35号)(新しいタブで開きます)
- 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について(老企第42号)(新しいタブで開きます)
- 地域包括ケアシステム(新しいタブで開きます)
- サービス利用までの流れ(介護保険の解説)(新しいタブで開きます)
- 介護予防・日常生活支援総合事業のサービス利用の流れ(新しいタブで開きます)
- 地域包括支援センターのご案内(新しいタブで開きます)
- 那覇市地域包括支援センター(新しいタブで開きます)
- 介護保険サービスを利用するためには、要介護(要支援)認定が必要です。(新しいタブで開きます)
- 要介護・要支援認定申請書(新規・更新・区分変更)(新しいタブで開きます)
- 介護サービスを利用したいとき(介護認定の手順)(新しいタブで開きます)
- 地域包括支援センターとは(新しいタブで開きます)
- 介護保険関連行政機関集(新しいタブで開きます)
- 介護保険住宅改修費支給申請の手引き(令和4年12月改定)(新しいタブで開きます)
- 介護保険の住宅改修費支給申請について(令和7年7月)(新しいタブで開きます)
- 介護保険 住宅改修の手引き(令和7年4月改正)(新しいタブで開きます)