沖縄県介護保険広域連合の市町村で住宅改修をするには?
窓口と手続きの違い
北谷町や西原町、読谷村、豊見城市などにお住まいの利用者さまの住宅改修(介護保険を使った住まいの工事)では、介護保険の保険者が「沖縄県介護保険広域連合」になります。書類を出す窓口は市町村ですが、書類の様式や決まりは、広域連合の手引きに沿って進めます。
この記事では、ケアマネジャーの方に向けて、広域連合に入っている市町村と窓口、広域連合の「介護保険 住宅改修の手引き」(令和7年4月改正)にある決まり、受領委任払いを使うときの注意をまとめました。
沖縄県介護保険広域連合とは
沖縄県介護保険広域連合は、介護保険の運営の課題を解決するために、2002年(平成14年)7月30日に設立された特別地方公共団体です。沖縄県内の29の市町村が、一緒に介護保険を運営しています。
広域連合のサイトにある構成市町村は、次のとおりです。
- 沖縄本島:国頭村・大宜味村・東村・今帰仁村・本部町・恩納村・宜野座村・金武町・読谷村・嘉手納町・北谷町・北中城村・中城村・西原町・豊見城市・八重瀬町・南城市・与那原町・南風原町
- 離島:伊江村・伊平屋村・伊是名村・渡嘉敷村・座間味村・粟国村・渡名喜村・久米島町・南大東村・北大東村
那覇市・宜野湾市・浦添市・沖縄市・うるま市などは、それぞれの市が保険者で、広域連合には入っていません。同じ中部でも、宜野湾市と北中城村では保険者が違うので、利用者さまの住所で確かめましょう。
窓口は、各市町村の担当課
広域連合の手引きでは、工事の前の書類(事前協議の書類)は、市町村の窓口に出します。そのあと、広域連合が審査をして、着工の許可を出します。手引きでは、市町村の窓口に出してから、審査に1〜2週間ほどかかるとしています。

本島の構成市町村の担当課は、広域連合の「介護保険関連行政機関集」(2025年1月30日更新)で、次のように案内されています。国頭村・本部町・恩納村・読谷村・嘉手納町・北谷町・北中城村・中城村・西原町・与那原町の10町村は、どれも「福祉課」です。そのほかの市町村は、次のとおりです。
| 市町村 | 担当課 |
|---|---|
| 大宜味村 | 住民福祉課 |
| 東村 | 福祉保健課 |
| 今帰仁村 | 健康づくり推進課 |
| 宜野座村 | 健康福祉課 |
| 金武町・南風原町 | 保健福祉課 |
| 豊見城市 | 障がい長寿課 |
| 八重瀬町 | 社会福祉課 |
| 南城市 | 生きがい推進課 |
広域連合の中で給付を受け持っているのは、総務課の財政給付係です。
※ 窓口や書類は変わることがあります。お住まいの市町村の窓口か、広域連合に確かめてください。各資料は、この記事の最後の「参考にした情報」から開けます。
広域連合の手引きにある決まり
手引きには、ほかの市町村と少し違うところや、気をつけたいところがあります。

使える方と、対象になる住宅
- 要支援1・2、要介護1〜5の認定を受けている方。入院中・入所中の方は、原則として対象になりません
- 認定の申請の前や、認定の有効期間の外に行った工事は、対象になりません
- 認定の申請中に工事をしたときは、結果が出てから支給の申請をします(非該当なら支給されません)
- 対象の住宅は、被保険者証に書かれた住所地で、実際に住んでいる住宅です
- 支給の限度は、ほかの市町村と同じく20万円です。自己負担の割合に応じて、18万円・16万円・14万円までが支給されます。介護の必要の程度が3段階以上上がったときと、転居したときは、もう一度20万円まで使えます
入院中の方の退院後の住まいについては、手引きのQ&Aで、事前に市町村に確認したうえで工事をし、退院後に支給を申請することは差し支えないとしています(退院しないことになったときは申請できません)。
工事の前の書類
- 事前確認シート:事前の申請の書類と一緒に、必ず出します
- 住宅の持ち主の承諾書:持ち主がご本人でも必要です(賃貸住宅用の様式もあります)
- 見積書:宛名はご本人(被保険者)の氏名にし、着工予定日も書きます。見積書のほかに、広域連合の様式の内訳書も出します
- 内訳書:部材は、メーカー・品番・商品名が分かるように書き、「数量×単価=金額」の形にします。介護保険の対象外の工事があるときは、対象の工事と分けて書きます
- 平面図:工事の前とあとの図に、対象外の工事も含めて、予定している工事をすべて書きます
- 写真:工事の前の日付入りのカラー写真に、手すりなどを付けるイメージを書き込みます。A4の用紙1枚に貼る写真は4枚までです
- 理由書:ケアマネジャーがほかの専門職に作成を頼んだときは、内容を確かめて署名・押印します
工事のあとの申請
- 申請の期限は、領収した日の翌日から2年です(分けて支払ったときは、最初に領収した日の翌日から)
- 自己負担の割合は、領収書の日付の時点の割合を使います。割合は毎年8月に更新されます(7月末までに工事が終わり、領収が8月以降になったときは、変更前の割合を使えます)
- 工事の途中でご本人が入院し、退院の見通しが立たなくなったときは、入院した日までに完成した部分が対象です
受領委任払いを使うとき
受領委任払いは、利用者さまが自己負担の分(1〜3割)だけを事業者に払い、残りは広域連合から事業者に支払われるしくみです。広域連合では平成26年12月から導入されていて、広域連合に登録した事業者に工事を頼んだときに使えます。
手引きでは、次の方は受領委任払いを使えないとしています。この場合は、償還払い(いったん全額を払い、あとで支給分が戻る方法)で申請します。
- 病院や施設に入院・入所中の方
- 介護保険の認定を申請中の方
- 被保険者証に「支払方法変更・給付額減額」の記載がある方
- 保険給付の一部か全部が「差し止め」になっている方
- 生活保護を受けている方
介護保険の対象外の費用が工事に含まれるときは、自己負担の分とは別に、対象外の費用の全額を利用者さまが払います。見積もりの見方は「住宅改修の見積書はどこを見る?」で紹介しています。
まず市町村の窓口に確かめる
広域連合の手引きは、承諾書や内訳書の様式など、市の手引きと違うところがあります。書類をそろえる前に、利用者さまの住所の市町村の窓口で、次のことを確かめておくと進めやすくなります。
- 最新の様式(承諾書・内訳書・写真の台帳)
- 受領委任払いを使えるか(入院中・認定の申請中ではないか)
- 着工予定日と、審査にかかる日数
理由書の書き方は「住宅改修の「理由書」とは?」をご覧ください。
かなさホームでは、工事の前の申請に使う見積書・図面・工事の前の写真などを用意して、ケアマネジャーさまにお渡しします。ご相談・現地調査・お見積りは無料です。対応エリアは沖縄本島です(広域連合の構成市町村のうち、離島はご相談ください)。くわしくは「ケアマネジャーの方へ」をご覧ください。
よくある質問
答え:沖縄県介護保険広域連合のサイトに、構成市町村の一覧と地図があります。沖縄県の「介護保険者(市町村)一覧」でも確かめられます。
答え:広域連合の手引きでは、住宅の持ち主がご本人であっても、承諾書が必要としています。持ち主を確かめるための書類です。賃貸住宅のときは、賃貸住宅用の様式を使います。
答え:広域連合の手引きでは、工事のあとの支給の申請は、領収した日の翌日から2年以内としています。分けて支払ったときは、最初に領収した日の翌日から数えます。
答え:沖縄県介護保険広域連合のサイトの「福祉用具購入費及び住宅改修費の受領委任払い制度について」のページから、登録事業者の一覧を見られます。住宅改修で登録するには、広域連合の研修を受けるか、福祉住環境コーディネーター2級以上の資格を持つ人がいることが条件です。