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塗装・防水

外壁のひび割れ(クラック)は直すべき?幅で変わる補修の方法と、自分で見るポイント

外壁塗装
白黒の外壁に入った細い斜めのひびと、ひびに当てたスケール。ひびのない所に青い四角を1つ塗ったイラスト

外壁に細いひびを見つけると、「このままで大丈夫だろうか」と気になるものです。ひび割れ(クラック)は塗装の傷みのサインの一つで、雨水の入り口にもなります。

この記事では、ひび割れを見ておきたい理由、ひびの見方、国の工事の仕様にある補修の方法、補修のあとの塗装を、国土交通省や沖縄県、塗料の業界の資料をもとに紹介します。コンクリートやモルタルの外壁の家で、ひびが気になりはじめた方に読んでいただきたい内容です。

ひび割れは雨水の入り口になる

日本ペイントによると、塗膜(塗料が乾いてできる膜)の割れは、塗膜の傷みのほか、さまざまな原因で起こります。割れができると、見た目が悪くなるだけでなく、塗装の下の外壁の材料(素地)に水が入ってしまいます。同じ日本ペイントは、塗膜を傷めるおもな原因として、紫外線、熱(太陽の光の赤外線)、水の3つを挙げています。

塗膜の傷みは、つやがなくなる・色があせる、さわると白い粉が付く(チョーキング)、割れ、はがれ、と段階的に進みます。最後の「はがれ」まで進むと、塗膜が外壁を守れなくなり、建物そのものの傷みにつながるとされています。

沖縄県の『風土に根ざした家づくり手引書』では、外壁の塗装の汚れ、チョーキング、浮き、ひび割れなどを、ふだんから目で見て確かめることが勧められています。コンクリートの軒の裏やベランダの下側のひび割れ、はがれ、水が漏れた跡は、台風が過ぎたあとに確かめる項目です。

ひびの見方 塗膜だけか、外壁の材料まで届いているか

ひびは、どこまで届いているか、幅はどれくらいか、さび汁が出ていないかで、見方が変わります。

外壁の断面で3つのひびを比べた図。1 塗膜の表面だけの細いひび、2 塗膜の下の外壁の材料まで届くひび、3 中の鉄筋までひびが届き、さび汁が出ているひび
ひびの見方(断面のイメージ)

塗膜の表面だけの細いひび

髪の毛ほどの細いひび(ヘアクラック)には、塗膜だけのものも、塗装の下の外壁の材料(素地)まで届いているものもあります。関西ペイントの用語事典では、素地に達する深い割れを「クラック」とよんでいます。見た目だけでは深さが分からないことも多いので、細いひびでも、場所と長さを記録しておくと、あとで比べられます。

外壁の材料まで届くひび・幅の広いひび

国土交通省の『既存住宅インスペクション・ガイドライン』では、鉄筋コンクリートの壁などで、「幅0.5ミリメートル以上のひび割れ」や「深さ20ミリメートル以上の欠損」を、検査で確かめる劣化の項目の一つに挙げています。幅のあるひびや、欠けがあるときは、専門の業者に見てもらいましょう。

さび汁が出るひび

同じガイドラインでは、さび汁が出ている状態を中の鉄筋がさびている可能性が高い状態として、鉄筋が見えている状態をさびる可能性が高い状態として挙げています。国の改修工事の仕様でも、ひびから水が漏れているときや、さび汁が出ているとき、モルタルの外壁でひびのまわりが浮いているときは、補修の方法を前もって話し合って決めることになっています。

窓のまわりも見ておく

国の仕様では、窓などの開口部のまわりを、ひび割れが出やすい所として挙げています。外壁を見るときは、窓のまわりやベランダの下側も、あわせて見てみましょう。

ひび割れの補修は3つの方法

国土交通省の『公共建築改修工事標準仕様書』(令和7年版)では、コンクリート打ち放しやモルタル塗りの外壁のひび割れの補修として、「樹脂注入工法」「Uカットシール材充填工法」「シール工法」の3つを挙げています。どの方法にするかは、ひびの状態を見て決めます。

ひび割れの3つの補修の方法を断面で並べた図。樹脂注入工法はひびに樹脂を注入する。Uカットシール材充填工法はU字の溝を彫って詰める。シール工法は表面をシール材でふさぐ
ひび割れの補修の3つの方法(断面のイメージ)

樹脂注入工法

ひびにエポキシ樹脂を注入して、ひびの中を埋める方法です。仕様では、ひびに沿って汚れを取り、注入の器具をひびの真上に取り付け、ひびの表面を仮止めのシール材でふさいでから、低い圧力で樹脂を入れる方法が標準です。注入の器具は200〜300ミリメートルおきに取り付け、樹脂が固まってから外します。

Uカットシール材充填工法

ひびに沿って、電動カッターなどで幅10ミリメートルほど、深さ10〜15ミリメートルほどのU字の溝を彫り、溝の中の粉を取ってプライマーを塗ってから、シーリング材(弾力のある、すき間を埋める材料)などを詰める方法です。表面はへらで押さえて、平らに仕上げます。

シール工法

ひびの表面に、シール材を幅10ミリメートル、厚さ2ミリメートルほど塗って、ひびをふさぐ方法です。

補修した所の上に塗装をするときは、シール材が固まってから塗り、塗り重ねてよいか(相性)を確かめることになっています。また、補修の材料を詰めたり塗ったりする作業は、外壁の表面が5℃以下か50℃以上になるおそれがあるときは中止します。シートで日差しをさえぎるなどの対策をしたときは、この限りではありません。

補修のあとは、塗装で外壁を守る

ひびを直したあとは、その上から塗装をして外壁を守ります。国の仕様では、改修のあとの仕上げとして、仕上塗材(吹付けタイルなど、厚みや模様のある塗り材)や、外壁用塗膜防水材(厚い膜で外壁を防水する塗り材)などが挙げられています。

日本建築仕上材工業会によると、塗料の厚さは数十マイクロメートルほどですが、仕上塗材は数ミリメートルほどの厚さに施工されます。塗り替えでは、ほとんどの古い塗膜に使えることから、「可とう形改修用仕上塗材」(「可とう」は、しなやかに曲がること。主材は微弾性フィラーともよばれます)での塗り替えが一般的とされています。

塗膜に弾力があり、下地にひびが入っても塗膜がひびについていける外装の塗り材は、「弾性塗材」とよばれます(関西ペイントの用語事典)。国の仕様では、外壁用塗膜防水材を塗るときに、下地の動きをやわらげる材料(下地挙動緩衝材)を使う場合は、幅0.2ミリメートル以上2.0ミリメートル未満のひびにこの材料を塗り、ひびの幅が0.5ミリメートル以上なら、先に下地を整える材料をすり込むとしています。ひびの幅によって、塗る前の手当ても変わります。

どの塗り材が合うかは、外壁の材料によって変わります。弾力のある塗料の向き・不向きは「弾性塗料とは?」で紹介しています。

ひび割れを自分で見る・相談する

ひび割れは、雨水の入り口になります。塗膜だけのひびか、外壁の材料まで届いているか、さび汁が出ていないかで見方が変わり、補修の方法も変わります。

まずは晴れた日に家のまわりを一周して、外壁、窓のまわり、ベランダの下側を見てみてください。ひびを見つけたら、定規やメジャーを横に当てて写真を撮っておくと、幅が伝わりやすくなります。高い所は無理に見ようとせず、地上から見える範囲で十分です。

写真といっしょに、見つけた日付と場所、ひびの長さをメモしておきましょう。台風のあとや、しばらくたってから同じ場所を見ると、ひびが長くなったり広がったりしていないかを比べられます。相談するときにも、いつからあるひびかが伝わります。

当てはまるサインを選ぶと塗り替え時期の目安がわかる劣化セルフ診断や、写真を送るだけで担当者が状態をお返しする写真で無料診断もご利用ください。TRUSSの外壁塗装では、塗装の前の下地処理で、ひび割れの補修や、目地・開口部のシーリングの打ち替えをします。

よくある質問

はい。塗装の前に、ひび割れの幅や深さに合わせて補修します。コンクリートの欠け(爆裂)や、目地のシーリングの割れも、あわせて直します。

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